
最後のクリームパンを半分こした昼休み。何気ない優しさから始まる初恋を歌います。
青色音の新曲「十二時十分のクリームパン」を公開しました。四時間目のベルが鳴ると、ふたりは購買へ向かって廊下を走り出します。たどり着いた十二時十分、残っていたクリームパンはひとつだけ。迷わず半分にして、大きいほうを渡してくれた君。その何気ない優しさが、いつもの昼休みを忘れられない一日に変えていきます。
指で弾くアコースティックギター、やわらかなベース、リムクリックやシェイカーの素朴な響きに、時折ピアノが答える軽やかなアレンジです。自然な会話のような女性ボーカルから、あたたかく持ち上がるコーラスへ。甘いパンの匂い、包み紙の手触り、放課後まで残るぬくもりを、近い距離の音で描きました。
包み紙を鞄の奥へしまう場面には、今日をなくしたくないという主人公の素直な気持ちを込めています。大きな事件のない一日だからこそ、相手の手から受け取ったものや、何気ない声の調子が鮮明に残る。日常の中に恋が芽生える瞬間を、肩の力を抜いた演奏で包みました。
ジャケットには、明るい学校の購買カウンターと最後のクリームパン、二本の紙パック飲料を配置しました。誰もいない画面の中に、ふたりが少し前までそこにいた気配だけを残しています。
好きと言うには小さく見えても、始まりには十分な出来事があります。誰かの優しさを大切にしまっておきたくなる、そんな日常のきらめきを込めた一曲です。明日の十二時十分を待つ気持ちと一緒にお楽しみください。