
放課後の帰り道、思いがけない足止めから動き始める初恋を描いた「チェーンが外れた日」を公開しました。
放課後の帰り道、思いがけない足止めから動き始める初恋を描いた新曲「チェーンが外れた日」を公開します。
いつもの坂道で、自転車のチェーンが外れてしまう。困って立ち止まった主人公のもとへ、部活帰りの「君」が駆け寄り、油で指を黒くしながら直してくれる――。ほんの数分の出来事なのに、昨日までと同じだった景色が急に特別なものへ変わっていきます。
サビから始まる構成は、胸の中に残った夕暮れの記憶を先に差し出し、そのあとで二人の時間をゆっくり巻き戻していきます。「直ったよ」と笑う横顔に、ありがとうしか言えなかったこと。次の日から同じ坂を少しゆっくり下るようになったこと。送れないままの短いメッセージや、鞄へ忍ばせた小さな工具まで、恋に気づいたばかりの不器用な心を日常の動作で描きました。
音は繊細なピアノのアルペジオを軸に、ブラシドラム、やわらかなベース、控えめなストリングスを重ねた6/8拍子のJ-popバラードです。近い距離で語りかけるような歌声から、ハーモニーが広がるサビへ。静かな落ちサビを経て、最後は「今度こそ呼び止めたい」という小さな決意が、ドラムとストリングスの上昇とともに大きく開いていきます。
人物を描かないジャケットには、夕焼けの駐輪場に残された一台の自転車、外れたチェーン、小さな工具と淡い青のハンカチを収めました。誰もいない風景だからこそ、その少し前に交わされた会話と、胸に残った温度を想像できる一枚です。
作詞・作曲はSoU。何でもなかったはずの帰り道が、ひとつの出来事を境に忘れられない場所へ変わる瞬間を、音と物語でお楽しみください。